ピアノ先生ブログ
虹
皆さん、今日虹が出たの見ました?
夕方の5時50分前後、一瞬太陽が出て明るくなった時。
私はバッチリ見ましたよ。
それがちょっと感動的だったんです。
丁度水曜日は5時半から6時まで空き時間なので、6月8日に大学の先生にレッスンしてもらうつもりのベートーベンの「悲愴」を練習していました。
1楽章は脇目も振らず最期のc-mollの和音まで一気に。そして「さぁ2楽章」と最初の音を弾こうと顔を上げたら・・・
目の前にきれいな虹が出ているではありませんか。
暗く悲しい1楽章から平和で暖かさに満ちた2楽章へ。
う~ん、この時の興奮というか喜びというか・・・上手く表現できませんが、とにかくもうピッタリのシーンだったんです。
あぁ、写真に撮りたいなぁ~、でも弾くのもやめたくない、虹が濃くなったり薄くなったりするのを見ながら結局最後まで弾いてしまいました。
2楽章を弾き終えるころには完全に虹は消えていましたから、5分かせいぜい10分ぐらいだったのでしょうね。
6時から来た小5の男の子に
「虹見た~?」って聞いたら
「ううん、見てない、出てたの?」
「出てた出てた、さっきちょっと晴れたでしょ?その時。」
「えーっ、虹見たかった~。」って。
3時ごろには、丁度レッスンに来ていた小2のSくんとカッコーが鳴いているのを聞いたし、今日はラッキーな日でした。
毎週レッスンの大人の方 Sさん
社会人、特にお勤めをしている方が、毎週決まった曜日の決まった時間に何か習い事をするというのは、結構覚悟のいることだと思います。
自分を顧みれば・・・。
いろいろ習い事してみましたが、今は月1度の「お茶」だけ。
月1度だから13年も続いていますが、これが毎週だったらとても無理だったでしょうね。
しかも「お茶」は行ってその場でやるだけ(と言ったら先生に失礼ですね)ですが、ピアノはやはりそれなりに家でも練習しなければなりません。
毎週日曜日の午前中にいらしているSさんは本当にすごいです。
「40の手習い」なんておっしゃっていましたが、もう通い始めて16年ぐらい?もっとかしら?
出版社にお勤めで雑誌の編集をなさっているので、普段は帰りが遅くほとんど練習はできません。また締め切り前はとっても忙しく徹夜になることもしばしばあるそうです。
出張も多く日曜日でも来られない時は月に1度ぐらいになってしまうこともあります。
それでも毎週レッスンに来ようというのは、本当に音楽が好きで、ピアノが上手になりたいという向上心以外の何物でもないのでしょうね。
バーの女の子の前でカッコよくジャズを弾くのが夢というSさんですが、大人になってからピアノを始めた場合どうしてもネックになるのが拍子です。
ジャズやポピュラーな曲はリズムが難しく、知っている曲だとどうしても「これぐらいの長さ」と感覚に頼ってしまい拍子がなくなってしまいます。
それが、2年前からこのリズムの基礎を毎週少しづつ進めていくことで変化が現れました。
今、7月の大人の発表会に向けてビリー・ジョエルの「オネスティ」を練習しています。
この曲もシンコペーションやタイが多く、書いてあるリズム通りに弾くのは大変なのですが、本当に拍子をとりながら正しく弾けるようになってきています。
これはすごいことです。
こうなればジャズも夢ではありません。
連弾で選んだ「茶色の小びん」も絶対上手く行きますね。
まさに「継続は力なり」。これからも頑張りましょう。
久しぶりの合わせ?
今日は午前中、連弾の合わせのため、パートナーの知里さんのお宅へお伺いしました。
今年は10月に台湾でル・ヴェールのコンサートを予定していて(ル・ヴェール台湾デビューです。詳細後ほど)、その為、1週間に1度のペースで一緒に練習をしていますが、今月は連休のころに1回合わせたきり、翌週は私の都合で、そして次の週は知里さんの都合で練習がキャンセルになり、20日ぐらい空いてしまいました。
2週間以上会わないと結構久しぶりの気分です。
練習をしに行ったつもりが、また例によってこの20日間のお互いの出来事の話に花が咲いて・・・。
でも決めることはちゃんと決めてきましたよ。
まず1つ目。7月に汐留のベヒシュタインサロンで予定している大人の発表会の名前。
大人の人だから、ゆっくりという意味の「アンダンテ」とか、いつまでも輝いていて欲しいからフランス語で星の「エトワール」とか、いろいろ考えていたのですけど。
いつも横文字ばかりだから、今回は和風に、 ということで「奏 KANADE」です。
皆さんピアノを弾く事が大好きだからいいですよね?
それから2つ目。7月6日 岩槻の丸山総合病院でのコンサートのプログラム。
もう丸山総合病院では3,4回演奏しているので、台湾公演用に練習している曲から今まで出したことのないものを5曲ピックアップしました。
ハンガリー舞曲、モーツァルトのソナタ、情熱大陸etc.
あとはソプラノ、ヴァイオリンとのバランスを見て、コスモス代表の由里江さんに決めていただきましょう。よろしくね。
さぁ、明日も練習!
日曜日の朝、3歳児のレッスン
日曜日の朝9時半からは3歳8ヶ月のSちゃんのレッスン。
今年の2月から始めたSちゃんは、とってもしっかりした女の子です。
音の高低も強弱もテンポ感も、そして長調か短調かもちゃんとわかり、「おみみの学校①」はすぐ終わってしまいました。
今は「おみみの学校②」です。
今日やった、音型が上がっていくか下がっていくかを聴く問題は、ちょっとむずかしかったかな?
それからこの間始めた「リズムの学校①」 チュチュ(8分音符)とワン(4分音符)をしっかり聴き分けられます。
これからどんどん進められますね。
まだ体も手も小さくて、お手玉は重すぎるのでしませんが、玉ひもを使って指先を丸くする練習をします。
それから手でグーを作って黒鍵を腕から弾く練習。大分上手になりました。
指1本でも同じように腕を使って弾けるようにこれから少しづつ練習していきます。
そうこうしているうちに、10時からレッスンのT君がお母さんと一緒に登場。
T君は去年の9月からレッスン始めました。この5月に3歳になったばかりです。
気分によって全くレッスンにならない時など(男の子は頑固で、やらないと言ったら絶対やらない)10分ぐらいで帰ってしまうことも結構ありました。
それが、前の時間にSちゃんが来てからは、俄然元気になってやる気満々。
半年お姉さんのSちゃんの方が恥ずかしがって声が出ないのをよそに、すずを片手に、「一緒に歌おう」 と言って大きな声でお歌をうたいます。
Sちゃんが帰るときには「バイバ~イ」と嬉しそうに手をタッチ。
それから「おみみの学校①」を最初から復習、今は長調か短調かを聴き分ける練習をしています。
指人形を付けて指を曲げる練習も、今まで嫌がってやらなかった旗もちゃんとできました。
お母さんと、「どうしたんでしょうね?」って。
3歳になってお兄さんになったのよね。それと同い年ぐらいの子がやっているのを見て刺激になったのでしょう。
これからもまだまだ波があるでしょうが、少しづついろいろなことができるように頑張りましょうね。
日曜の朝がにぎやかになりました。
Aさんのレッスンと昨日のコンサート
5月に入ってからも寒い日が多かったのですが、急に暑くなりましたね。
昨日も今日もすごい紫外線でここら辺でも日傘をさしている方を多く見かけます。
今日の午前中は2週に1度のレッスンにAさんがみえました。
最初はモーツァルトの幻想曲から。
もうほとんどご自分のものになっているのですが、右手の早いパッセージなどもうちょっとこだわりたいと、練習を続けていらっしゃいます。
今日はお手玉を使って肩の動かし方などやってみたので、また何か掴めたかもしれませんね。
そのパッセージをいろいろな方法で練習している時に、「そういえば・・・」とまた楽しくおしゃべりが始まってしまいました。
Aさんはよくいろいろな演奏会におでかけのようですが、何でも昨日行ったウィーン交響楽団の演奏会で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲を弾いたお若いピアニストのパッセージの弾き方がとても軽くて感動したそう。
「コンチェルト何番でした?」
「えーと、あまり聴いたことがないのでした。『皇帝』って5番でしたっけ?それではなかったんです。」
「じゃあ3番か4番ですね。短調でした?」
「長調でした。」
「4番ですね。」
「ベートーヴェンだからもっと重いほうがいいとかおっしゃる方もいるけど、私はその方の演奏がとってもステキで気に入ったんです。」
「ふむふむ。好みですからね。ところでその演奏会はどちらで?」
「東京文化会館です。」
「え~っ、私も昨日東京文化会館行ったんです。小ホールだったんですけど。大ホールも何かやってると思ったらウィーン交響楽団だったんですね。」
なんて偶然。昨日は大学の先生のお誘いで、上野の東京文化会館へフォーレ協会の演奏会に行ってきました。
先生は私が火曜日お休みだと御存知なので、演奏会があると声をかけて下さいます。
この日は丁度親戚の野平一郎もフォーレの作品を演奏しました。
前半はフォーレと同時代の作曲家の作品、後半はフォーレのオペラ「ぺネロープ」から語り付きの抜粋というプログラム。
「ぺネロープ」を聴くのは初めてでしたが、今度はちゃんとしたオペラとして聴いてみたいなぁと思える作品でした。
こんなふうに、又ひとしきり昨日の話をしてからレッスンの再開です。
次はシューマンのアラベスク。
2週間前に比べると大分テンポアップされて、なめらかになっています。
今日はホ短調に転調したところを、よりシューマンらしく弾けるようにいろいろ試してみましたが、
「少しわかった気がします。」とおっしゃってくれたので次回のレッスンでは更に抒情的なシューマンを聴かせてくれることでしょう。
10時半過ぎにいらしてレッスン終わったのはお昼をとっくに過ぎた頃。
音楽やってる方とは話が尽きません。